おいらんっ道中らナイス！

　僕ちゃんは、続ける。



「ごめんなさい

一度僕は中をあらためさせて、

いただきました。



そうして

僕は

急に心配になりました



今だからわかる。



父上がおられる、

というだけで

安心しきっていた僕ならば



気にも、とめなかった



今は

出来れば手放したくない、

そんな額面です。」





　忍はやはり、

ただじっと、

聴いていた。





「父亡きいまの僕は



不安で。



ほんの僅かな期間ではありますが

生活苦も

しったから。



貴女には笑われそうだ



貴女になら、



笑われても、いい」



　僕ちゃんは、一瞬

唇を噛み締めうつむいたが



次に大きく息継ぎをし

又。

続けた。





「でも何よりも

僕を不安にさせたのは

父からの貴女への手紙でした。」