おいらんっ道中らナイス!
恋文
『わたしも、少し。
がんばりすぎて、
しまった、ようです。
ひとつだけ、
貴女を抱かなかった事が。
心残りです。
抱けば良かった。
心が残ってしまいました、
やっぱり
愛して、しまった
いやはや』
「愛する貴女へ」と、書かれた
その
通帳に挟まれた小さな紙片を、
みて
初めて。
忍は、
先生が亡くなって
声をあげて、泣いた。
今度は、
自分の膝でなく。
人の
僕ちゃんの膝でつっ伏して泣いた。
「共に僕とですよ。」
忍の背中を。
僕ちゃんは、ポンポンと、
優しく、うった。