推し作家様、連載中につき。
「えー、なんで?」
「この間友達が、あんたと水谷くんが一緒に歩いてるとこみたって。放課後デートしてたらしいじゃん」
「うーん、前半はあってるけど後半は違うかな」
たしかに放課後一緒に歩いてたことはあるけど、あんなのはデートでもなんでもない。
ただクレープをご馳走してもらっただけだ。
デートっていうのはもうちょっとこう、雰囲気とかムードがロマンティックなはずだ。
人生初のデートがあれはさすがに勘弁してほしい。
よってあれはただのお出かけ。
断じてデートではないのだ。
「男女が二人きりで出かけたらそれはもうデートでしょ」
「ん? それは違うよ羽花ちゃん。ここにきて価値観のズレがあるかも」
「じゃあ付き合ってるわけじゃないんだ」