シンデレラ・ウェディング
「よかった、覚えててくれて。遅くなってごめんね。莉央、誕生日おめでとう。迎えに来たよ」
そう言いながらゆっくりと私の前まで来た。
うそ・・・でしょ・・・
本当に・・・あおくんだ・・・・・・
すごく大人な男性になったけど、あの頃の面影もある。
本当に・・・迎えに来てくれたの・・・?
本当に・・・・・・っ
信じられない気持ちと、興奮と嬉しさと色んな感情が入り混ざって鼻の奥がツーンとした。
「ちょっと!莉央!誰なの?こんなイケメンの知り合いいるなら紹介しなさいよぉ!」
私なんてお構いなしに大きな声をあげるお姉ちゃんは、なぜか目がハートになっている。
「あの・・・どちら様ですか?」
お母さんも少し頬を染めてあおくんに話かけた。
充さんだけはお姉ちゃんの少し後ろで口を開けて固まっている。