シンデレラ・ウェディング


「よかった、覚えててくれて。遅くなってごめんね。莉央、誕生日おめでとう。迎えに来たよ」


そう言いながらゆっくりと私の前まで来た。


うそ・・・でしょ・・・


本当に・・・あおくんだ・・・・・・


すごく大人な男性になったけど、あの頃の面影もある。


本当に・・・迎えに来てくれたの・・・?


本当に・・・・・・っ


信じられない気持ちと、興奮と嬉しさと色んな感情が入り混ざって鼻の奥がツーンとした。


「ちょっと!莉央!誰なの?こんなイケメンの知り合いいるなら紹介しなさいよぉ!」


私なんてお構いなしに大きな声をあげるお姉ちゃんは、なぜか目がハートになっている。


「あの・・・どちら様ですか?」


お母さんも少し頬を染めてあおくんに話かけた。


充さんだけはお姉ちゃんの少し後ろで口を開けて固まっている。

< 11 / 24 >

この作品をシェア

pagetop