大好き
それからお父さんたちからこの子犬が家族になることを聞いた時、とても嬉しくてその場で何度も飛び跳ねた。そして、私の大好きなアニメの主人公と同じ名前を新しい家族につけた。

「でも、最初のうちは慣れないことばかりで大変だったよ。ハナったら、トイレトレーニングが苦手であちこちでおしっこやうんちをして。散歩もグイグイ自分の行きたいところへ引っ張って、お気に入りのぬいぐるみや靴を噛んでボロボロにして、わんことの生活はこんなにも大変だったんだなって初めて知った」

友達が家に遊びに来た時に嬉ションをしてしまったこと、散歩中に首輪が抜けてしまって逃げるハナを必死で追いかけたこと、お気に入りの靴をボロボロにしてハナを泣きながら怒鳴り付けたこと、一緒にりんごを食べて仲直りしたこと、次々とハナとの思い出が頭の中に蘇ってくる。頰を伝う涙の量がさらに増えた。

「ハナ、雷が苦手だったよね。雷が鳴ってきたら私の部屋のドアをガリガリして、「クンクン」鳴いて、一緒に寝たよね。自分の方が大きいのに、チワワやトイ・プードルに吠えられても怯えてた」
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