大好き
「ハナと出会えてよかった。ハナが家族になってくれて、一緒に散歩をしたり、遊んだり、眠ったり、色んなことができてよかった。いつもそばにいてくれてありがとう。ずっとずっと、ハナのことが大好き!」

ハナからは色んなことを教えてもらった。どれも大切なことばっかり。でも、私はハナがくれたものの半分も返せてない。何もハナにしてあげられてない。

「……本当は、お別れなんて嫌だよ。まだ十年とちょっとしか経ってないんだよ。ずっとここにいてよ、ハナ。私、ハナがいないとダメなんだよ。ねえ、ハナ」

ハナを抱き締めて泣くことしかできない。その時、ハナがゆっくりと立ち上がって私の涙を舐める。その目はとても優しくて、穏やかで、綺麗だった。



大好きな詩ちゃん。私のお姉ちゃんになってくれた大切な子。

初めて会った時、詩ちゃんはまだ小さくて、背負っている赤いランドセルが大きく見えた。詩ちゃんは驚いた顔をしてたけど、私のことをすぐに「可愛い!」って言って抱き締めてくれた。すごく嬉しかったよ。
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