君にありがとう【真人】





 それでも、いいか。



【ですよね!】



 好きな人のことを想って、悪いことなんてないよね。

 ふと、夏祭りのことを思い出した。

 もう、何年も行っていない。

 大きくなればなるほど、行く機会が減っている気がする。



【今度夏祭りがあるんだけど、一緒に行かない?】



 気がつけば、そう打っていた。

 まだ、デートらしいものもしたことがなかった気がする。

 この際、いい思い出を作りたい。

 数秒待つと、返事が返ってきた。



【いいんですか!?行きたいです!!!】



 すごく嬉しかった。

 断られたらどうしようと思う不安があった。

 安堵のため息をついて、僕は返信を打った。




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