君にありがとう【真人】
「う〜ん、まぁ褒めてるよ」
「絶対褒めてないですよね!?」
「いや、褒めてる褒めてる」
僕は君に本当のことを言っているけど、なぜか不服そうにしている。
そんな姿も可愛いと思うのは、僕だけなのかな?
「真人先輩、そろそろ花火が上がるそうですよ」
我に返ると、詩ちゃんはニコニコ顔で僕に教えてくれた。
時計を見ると、確かに良い時間だった。
「そうだね。それじゃあ、そろそろ行こうか」
ちょっぴり名残惜しいけど、一緒に花火を見たい。
僕は詩ちゃんの手を握って、よく見える場所まで移動しようとした。
「ちょ、真人先輩!?」
「どうしたの?」
「こ、これ・・・・・・」