俺様王太子に拾われた崖っぷち令嬢、お飾り側妃になる…はずが溺愛されてます!?

 ベアトリスの首元に顔を寄せていたアルフレッドがドアのほうを振り返る。

『俺の許可なく部屋を開けるとはどういうつもりだ?』
『え、なんで?』

 ローラの顔が、明らかに青くなる。

『さっきは違う男がいたずなのに……』
『何の話だが知らんが、ここには俺しかいない。鍵かかかった部屋で妃とお楽しみの最中を邪魔するとは、どういう了見だ?』

 アルフレッドの怒りを孕んだ声を聞き、ローラをはじめとするその場にいた全員が顔面蒼白になった。
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