翔ちゃんは、幽霊なんて信じな、い?
「そ、そういうのはまだ早いっていうか……!」
急なR指定の予感に慌てると、翔ちゃんがわかりやすく呆れた顔をした。
「……何勘違いしてるか知らねー、いや想像出来るけど、コレお前の生命線になるヤツだから」
「な、なんだ……早く言ってよ! はい、どーぞ!」
翔ちゃんは受け取るとネクタイ2本とベルトを繋げ、一本のロープを作った。
「もっと長い方が良いけど、ま、こんなもんか」
そしてそれを自分の手首に巻くと、端を私に渡した。
「俺が先に壁の向こうに行く。で、そこが元の学校か安全そうな場所ならこの紐をゆっくり引っ張って合図する。そしたらお前も来い。でも仮に、紐が勢いよく引っ張られたら、俺が何処かに落下してる証拠だから絶対来るなよ」
「え、ち、ちょっと待って……!」
突然の話に、会話を遮るが、翔ちゃんは無視して話し続ける。
「良いな? 落下してても生きてたら絶対迎えに来てやるけど、正直、確証はないからな。だから、その時は違う出口を探せ」
「何言ってんの?! そんな、翔ちゃんで試すみたいなの私嫌だよ! 一緒に行こう!」
今にも壁の向こうに駆け出しそうなその腕をしっかりと掴む。
「……離せ」
「いや!」
「……真名」
珍しく名前を呼ばれて、顔が近づく。
顔がぶつかりそうな距離に思わず動揺してしまい、掴む力が一瞬緩んでしまう。
翔ちゃんはその隙を見逃さなかった。
トンっと私の肩を軽く突き飛ばし、地面を蹴る。
「大丈夫だよ、俺はどうなっても! 紐見とけよ!」
翔ちゃんが、止める間も無く壁を擦り抜けてく。
「翔ちゃん!!!」
急なR指定の予感に慌てると、翔ちゃんがわかりやすく呆れた顔をした。
「……何勘違いしてるか知らねー、いや想像出来るけど、コレお前の生命線になるヤツだから」
「な、なんだ……早く言ってよ! はい、どーぞ!」
翔ちゃんは受け取るとネクタイ2本とベルトを繋げ、一本のロープを作った。
「もっと長い方が良いけど、ま、こんなもんか」
そしてそれを自分の手首に巻くと、端を私に渡した。
「俺が先に壁の向こうに行く。で、そこが元の学校か安全そうな場所ならこの紐をゆっくり引っ張って合図する。そしたらお前も来い。でも仮に、紐が勢いよく引っ張られたら、俺が何処かに落下してる証拠だから絶対来るなよ」
「え、ち、ちょっと待って……!」
突然の話に、会話を遮るが、翔ちゃんは無視して話し続ける。
「良いな? 落下してても生きてたら絶対迎えに来てやるけど、正直、確証はないからな。だから、その時は違う出口を探せ」
「何言ってんの?! そんな、翔ちゃんで試すみたいなの私嫌だよ! 一緒に行こう!」
今にも壁の向こうに駆け出しそうなその腕をしっかりと掴む。
「……離せ」
「いや!」
「……真名」
珍しく名前を呼ばれて、顔が近づく。
顔がぶつかりそうな距離に思わず動揺してしまい、掴む力が一瞬緩んでしまう。
翔ちゃんはその隙を見逃さなかった。
トンっと私の肩を軽く突き飛ばし、地面を蹴る。
「大丈夫だよ、俺はどうなっても! 紐見とけよ!」
翔ちゃんが、止める間も無く壁を擦り抜けてく。
「翔ちゃん!!!」