翔ちゃんは、幽霊なんて信じな、い?
その日の深夜過ぎの事だ。
ベットに入ってからも、翔ちゃんが今日言った事が頭から離れなくて眠れなかった。
いてもたってもいられない気分だった。
翔ちゃんの両親がどんな気持ちで翔ちゃんを見てるか、私にはわからない。
でも、私だったら、もしいつか翔ちゃんが何処かに行ってしまって、戻って来なかったら、自分の全てをかけて何処にいても何年かかっても、そこが例え地の果てでも、会いたいって一言言ってくれたら、会いに行く所存なのに。
……それ位には思ってるのに。
……それ位には愛されてるのに。
でもきっと、誰も彼もに愛されれば良いってもんじゃないだろう。翔ちゃんは翔ちゃんが好きだと思う人に、愛されたいのだ。
そして私がその相手である確率は、残念だけど多分とても低い。
嫌われてる訳じゃないだろうけど、彼女として選んでと言われたら、選ばれる程ではないんだろう。