翔ちゃんは、幽霊なんて信じな、い?
帰り道。

 少しばかりの外灯と月明かりを頼りに虫がジージーと鳴く通学路を翔ちゃんと2人で並んで静かに歩く。

「……あーやっと眼覚めてきた」

「覚醒するの遅すぎだよ! そういえばさ三不思議のパソコンって結局退治?とかしてないけど良かったのかな?」

 逃げ切った感はあるけど、解決とか退治とかした訳じゃない。

 しかもなんというか、噂と大分違ったし。

 何でも検索してくれるって言ったのに、予想外にエラーを出したせいで、結局何も検索出来なかったことが悔やまれる。
検索ワードを何回も変えた事が良くなかったんだろうか、と色々と思案してると、翔ちゃんが怪訝そうな顔をした。

「……お前何言ってんの?」

「何って、さっき私お化けパソコン襲われて、パソコンの中に引きずりこまれかけてたでしょ。助かったけど退治はしてないから、それが条件?クリアした事になるのかなーって」

 そんな変な事言ったかなと思ってると、翔ちゃんは信じられない事を口にした。
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