初恋の彼の極秘任務!?
 数日後。

 まわりは少しずつグループができはじめている。
 仲いい子同士でキャッキャしていて、私はどうもそういう輪の中には入れないでいた。

 昔から引っ込み思案の私は、なかなか自分から声をかけることができないから、どうしても声をかけられるのを待ってしまう。
 そんなんじゃたくさんの友達を作ることなんて、きっとできないのも分かってるけど……。
 
「おはよー、りかちゃん!」
「おはよう」
「あれ? 元気ない? 大丈夫?」

 心配そうな顔をして、絵美ちゃんは私の顔をのぞきこんできた。

「大丈夫だよ。朝がちょっと弱いだけだから……」
「そっか! 朝ってわたしも苦手なんだよねー。なかなか起きられないし」
「そうそう。もう朝? って感じだよね」
「うんうん! あっ、そういえば、うちのクラスに大和くんいるじゃん?」

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