初恋の彼の極秘任務!?
「私で協力できることなら……協力してもいいよ」
「……サンキュ」
「だからって変なことしないでね?」
「変なことってなんだよ!」
「それくらい自分で考えてよー。私に言わせないで!」

 なんだかんだで、大和くんと打ち解けてしまった。

 しまった!
 こんなはずじゃなかったのにーーーー!

「じゃあ、私は部活に行くから……」
「待って」

 その声と共に大和くんの腕が私のほうに伸びてきて、グイっと腕を引かれ、後ろから抱きしめられてしまった。

 反射的に、肩をすぼめ目をつぶり硬直する。
 逃げようと思えば逃げられたはずなのに、私はドキドキしながらもその場を動けなかった。

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