初恋の彼の極秘任務!?
「あっ、りかちゃん、どこへ行ってたの?」
「テニス部の顧問の先生に、入部届を出しに行ってきたの」
「ついに決めたんだね! そっかー。テニスに入るんだね」
「絵美ちゃんはやっぱり、バレー部?」
「うん! 体験入部する前から決めてたからね!」

 楽しそうに話す絵美ちゃんを見ていると、私も部活が楽しみになってきた。

 もう私と絵美ちゃん以外は教室に誰もいない。
 絵美ちゃんはカバンを持って、教室を出ようとしてたところだったから、話し終わるとそのまま足取り軽く出ていった。

 私もテニスコートへ行かなきゃ。

 カバンを持って教室を出ようとすると、大和くんがちょうど戻ってきた。
 ……なんてタイミングの悪さなんだろう。

 そのまま無視するわけにもいかないから、とりあえず「バイバイ!」とだけ言って教室を出る。

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