初恋の彼の極秘任務!?

　そう言ってもらえるのは嬉しいけど、でも……。


　──キーンコーンカーンコーン……。


　朝のホームルームが始まる予鈴が、この話はここまでだと告げる。

　最後まで話ができなかった。
　陸斗くんの顔を見ると、少し残念そうな表情をしていた。

「ごめんね。陸斗くん、私は──」
「はい、終わり。予鈴が鳴ったし教室へ戻ろう？　っていっても、戻りにくいかもしれないけど。きっと大和が戻りやすくしてくれてるよ」
「陸斗くん……」

　やっぱり、やさしすぎるよ。
　なんでそんなにやさしいこと言うの？