初恋の彼の極秘任務!?
 教室に戻ると、陸斗くんが言ってたように、何事もなかったかのような空気に戻っていた。 

 いつものクラスの雰囲気になっていて、みんながそれぞれ話していて、絵美ちゃんが、心配そうな顔で私に謝ってくれた。

「ごめんね、りかちゃん。私がもっとまわりに強く言えるような性格だったらいいんだけど。ああいうとき、なかなか強く言えなくて」
「ううん、大丈夫だよ。教室から出たら少し落ち着いたから」
「そっか。それなら、よかった……」

 絵美ちゃんはその場に、へにゃへにゃとしゃがみこんでしまった。

< 82 / 113 >

この作品をシェア

pagetop