初恋の彼の極秘任務!?
「その通りです。先生はいったい──」
「あの子たちを見張るためよ。きっと、あのふたりのどちらかから聞いてたんでしょ? 私のこと」
「それは……っ」
「別に隠さなくていいわよ。もう分かっちゃったんだから」

 時田先生の言う通りだ。

 今さらごまかしても、もう遅い。
 緊張で心臓がバクバクし始めた。

 ……私、時田先生に何をされちゃうんだろう?
 怒られる?


 それとも、組織とやらに連れて行かれちゃったりするのかな!?


『この子、私たちの秘密を知っちゃったから消しちゃって』
 ──みたいな。


 頭の中では、悪い方向にしか物事を考えられなくなっていた。

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