初恋の彼の極秘任務!?
 ……あれ? 私、何か変なこと言った?

 私と大和くんって、クラスメイト……だよね。
 そういえば、話ってなんだろう?
 
「さっきから、何? 俺の口元ばっか見てるけど」
「えっ、あ、いや……なんでもないよ! なんでもない!」

 私はあわてて、顔の前で手をブンブンと振った。

 お互いに何も話さなくなり、シーンと静まり返る教室。

 私も大和くんも、何か言いたそうにもごもご口を動かしている。

「もしかして、俺の口に何かついてる?」
「何もついてない!」

 ジロジロ見すぎちゃったかな。

「今日は話したいことがあるんだ」
「あっ、私も……!」
「相沢さんも? 何? 先に言って」
「いや、えっと……」

 先に言ってと言われると、なんだか話しづらい。

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