故意な恋~ある執事の日常~
確かに。
奥様の家は代々続く名家で、婚約者候補は沢山いらっしゃいました。
旦那様もそのうちの一人だったのですが、
お見合いの席で奥様に一目惚れされ、婚約者候補たちを色んな手を使って蹴落としていきました。
もちろん、我々使用人も協力させて頂きました。
「それはお義母さまだったからで、私は魅力なんてないですし…。
晴人さんが好きになってくれなければ、一生独り身のままだったでしょうから」