故意な恋~ある執事の日常~


私は心の中で何度も頷きます。

その点は、奥様の言葉に全面的に同意です。


新堂家の男が見初めた女性は、誰もが他の人とは一線を画す方たちでした。

戦争時でも慌てず、使用人たちは家へ帰し、夫の帰りを一人で待ち続けたとか。

会社が経営難になった時でさえ、周りに離縁した方がいいと説得されても頑として首を縦に振らなかったとか。


どんな時でも夫を信じ、谷底まで落ちていこうとも最後まで添い遂げると覚悟した強い方たちでした。

そしてそれは、きっと目の前にいる奥様方も同じ。
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