敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~

聖はそのまま食べ進め、お皿はどれも空。綺麗に完食してくれた。


「そういえばたしか食洗機があったはず」


食べ終えた皿をシンクに運び、聖がカウンターのあたりを探る。探さなければ見つからないものなのかと不思議な気持ちで見ていたら、それはビルドインの食洗機だった。

流しのそばの引き出しを開けたら、そこも使った痕跡がまったくない。


「食洗機用の洗剤はありますか?」
「普通に使うものと違うのか」
「うちでは使ってなかったので詳しくは知らないんですけど、たぶん違うと思います。なので、それは専用の洗剤を買ってからのお楽しみにします」


もともと普段は手洗いだから手間でもなんともない。


「じゃ俺も一緒にやろう」


聖がシャツの袖を捲り上げたため、慌てて引き止める。
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