敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~

翌朝五時半に起きた七緒は、軽くメイクなどの身支度をしてから朝食作りに取り掛かった。

今朝のメニューは鮭のマヨネーズ焼きにネギとしそ入りの玉子焼き、アボカドと海老のわさび和え。昨夜に引き続き、和食メニューにした。

同時進行で聖の昼食も作り、昨日買ったばかりのお弁当箱に詰めていく。彼に頼まれたわけではないが、お昼もコンビニのおにぎりやサンドイッチなど簡単なもので済ませている聞き、ここは七緒の出番だと意気込んだ。

お給料をもらっている以上、いい仕事をしたい。

(しかも生活費の心配はいらないんだし、多すぎるくらいだもんね)

昨夜はキッチンを片づけてから順番にお風呂に入り、翌日以降のタイムスケジュールを確認してから自室でのんびり過ごした。

これまで聖はしょっちゅう朝食を抜いていたらしいが、七緒がここに来たからにはそんな暴挙は阻止したい。

マンションから病院までは車で二十分。八時までに病院に到着するためには七時半過ぎには送り出したほうがいいだろう。

彩りよく完成したお弁当箱のふたをしめ、キッチンカウンターに置いてあるデジタル時計を確認。そろそろ聖を起こす時間だ。
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