わたしのかわいいだんなさま

 結婚後、メリズローサは世界一可愛い旦那様と二人、あちらでいちゃいちゃ、こちらでいちゃいちゃと幸せを見せつけている。
 幸せすぎて、離宮にいる間に外では16年も経っていようが、父であるプライルサン侯爵の髪の毛がハゲしく後退してようが、知ったことじゃない。

「呪いでも祝福でも、幸せになったらこっちのものよね」
「そうっすね。私も殿下の紹介で、素敵な恋人が出来ましたし」
「無理やり紹介させたくせに、よく言うな、おい」
「あら、おめでとう。カリンもお幸せにね」

 相も変わらずメリズローサはアルヴィンを可愛がるし、アルヴィンはアルヴィンでメリーメリーといつでもべったりくっついている。カリンも、……まあいつも通りだ。


「これで、殿下とお嬢様のお子様ができても大丈夫! タイミングはちゃんと合わせますからね、乳母はお任せくださいな」

「……どんな呪いよ、それ」

「絶対に、お断りだ!」

 
 呪いは斜め上の方向で継続中らしいが、二人はとてもとても幸せだ。

                  ~本編終わり~
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