監督と、僕。

一言

 僕が用足し終えるのを
なぜか。
感慨深げに待っていた監督は、
急に神妙な顔をして、


「これできみは
 一人でも用を足せるように
 なった訳だが


 もし怖かったり、

 淋しかったりしたら、
 誰かにお願いしてもいいんだ。

 ただ
 連れていって下さい。
 と、
 言えばイイんだ。
 どっちでもいいんだ。

 きみは、自由だ。」



 僕は
こくん、と、うなずいた。
< 4 / 11 >

この作品をシェア

pagetop