幼馴染と、キス。


「いらっしゃーい」



あの連絡の後、そのまま千紗の家に向かった。



「あれ、制服?なんで?」

「ちょっと用事があったから」

「……、…ふーん」



午前中でテストは終わったというのに
まだ制服姿な俺を見て不思議に思ったらしい千紗。


そんな千紗の格好は長袖に半パン。

こんな姿見慣れているはずなのに、一瞬でもドキッとしてしまった今日の俺はどこか変だ。



「私観たいのがあるんだ〜!」



2人してソファーに並んで座ってテレビを眺める。



「これこれ…!これなんだけど!」

「…それホラー映画だけど大丈夫か?」



確か千紗はホラー系が苦手だったはずなのに



「よ、余裕だし!早く観たくてウズウズする」

「………ならいいけど。」



どこか無理をしているようにも見えるが、ここで嘘をつく意味も分からないしまあ大丈夫なのだろう。


……なんて思っていたが。

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