沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません

……事実と違いすぎるよ。



「私と黒岩君、あの時は付き合ってて……」



今はもう別れてるけど……



「嘘つき」


「えっ?」


「男子から黒岩くんに確認してもらったんだから。由乃ちゃんとは付き合ってないって、即答されたって言ってたし」


「でもあの時は、本当に……」


「黒岩くんが昨日、言ってたらしいよ。『あんな嘘つき女、マジウザい、消えろ!』って。黒岩くんが由乃ちゃんを大嫌いなこと、学校中の人が知ってるんだから。もう黒岩くんには近づかないでよね」



そんな冷たいこと、黒岩くんが本当に言ったの?


それだけ私のことを、嫌っているのかも。


……しんどいよ、、、ほんと。



「由乃ちゃんさ、もうやめなよ。男を釣るために、誰にでもニコニコ笑うの。奈々も友梨佳も言ってたよ。由乃ちゃんを信頼してたのに、裏切られたって。私たちの好きな人を手に入れるために、由乃ちゃんは私たちを利用したんだって」


「そんなこと……」


「朝、教室に入ってきた時に気づいたでしょ? クラスのみんなが、由乃ちゃんに幻滅してるんだよ。まぁ、自分の幸せのために友達を裏切ったのは由乃ちゃんだし、みんなに嫌われてもしょうがないよね」

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