沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません


縁結びの神様は、二度と私の恋を叶えてくれない。


天国のお母さんだって、私を褒めてくれることはない。


それなら私は、笑顔を作る必要なんてないよね?


一生、誰にも微笑まなくていいよね?



どうしよう……

私のメンタル……

今にも崩壊しそう……




私も教室に戻らなきゃ。


下を向きながら肩を落とし、とぼとぼと廊下を歩く。


誰にも見られたくない、今の私の顔なんて。

こんな惨めな顔を見られたら、涙腺崩壊しそう。


私は長い髪でできる限り顔を隠しながら、歩みを進めた。



私に対する悪口が、コソコソと聞こえてくる。



「ニコニコ笑ってる子って、何考えてるかわからなくて怖いよね」


「言いたいこと溜め込んで、外で愚痴ってんじゃない?」


「うちらのことも、あることないこと言いふらしてそう。それで男子に慰めてもらう作戦? マジ消えろだよね~」


「アハハ~」

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