沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません


ねぇ、黒岩くんから私に伝言はなかった?


例えば……



『映子さんと、付き合うことになった』



とか



『やっぱり私のことが……』




そんなこと、あるわけないか。

私のことなんて、顔も見たくないほど嫌っているだろうし。


そもそも黒岩くんは、私の弟の顔なんて知らないしね。




黒岩くんのことを思うと、今でも涙が出る。


ものすごく大好きだった。



『一番近くで、黒岩くんの夢を応援したい』



私は真剣に願っていた。



でも……


その願いはもう、一生叶わない。

黒岩くんの運命の相手は、映子さんだから。

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