沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません


「いやぁ~父さんね、突然すぎて心の準備が間に合わなかったんだよ」



どういうこと?



「一生大事にしたいくらい由乃さんのことを愛しています! 告白するチャンスをください!って、真剣な顔で頭を下げられたら、そりゃ世のお父さん、誰だってビックリするでしょ?」



黒岩くん、そんなこと言ってくれたんだ。



「でもまぁ~、NOとは言えないよね。だって黒岩くん、小6の時に市のバドミントン大会で優勝した子でしょ?」


「俺のこと、覚えていてくれたんですか?」


「恥ずかしがり屋の由乃が、大声を張り上げながら応援した男の子だよ。黒岩くんの顔を見た瞬間、応援席で飛び跳ねて喜んでいた小6の由乃の顔がくっきり浮かんだよ。無邪気で可愛かったんだよ、うちの由乃は。今も天使だけど」



……お父さん。

娘LOVEはほどほどにして。

恥ずかしすぎだから。


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