沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません



公開イチャイチャなんて、恋愛初心者の私は全く慣れてない。


羞恥心とドキドキが全身に回って、脳がふわふわしてきちゃった。




できれば消えたい。

机の下に穴を掘って、もぐりこみたい。


私の顔、絶対に真っ赤だもん。

誰にも見られたくない。

恥ずかしすぎだから。



目をアーチ状にして、ニヤニヤしている茜ちゃん。

「早く慣れなよね、お姫様」と、私のほっぺをつついてきた。



「潤くんがお姫様を独り占めするこの光景、クラスのみんなは、もう見慣れちゃってるよ」



そんなことを言われても。

黒岩くんに抱きしめられるだけで、心臓が逃げ出しちゃいそうになるんだもん。


慣れるなんて無理だよ……



黒岩くんの、温もりと匂いと吐息。

私の五感が思う存分、堪能してしまう。



ここは教室なのに。

みんなに見られているのに。


幸せ過ぎて、恥ずかしすぎて、よくわからなくなってきちゃったよ。

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