沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません



プロポーズのような深い愛の言葉。

私の心にしみこんで、うれし涙に変わっていく。



永遠に、黒岩くんのそばにいてもいいの?

私なんかが? 

本当に?



自分に自信がなさ過ぎて、左手を確認してみた。


私の左の薬指には、赤い糸が見えない。

傘を持つ黒岩くんの左手も、赤い糸なんて結ばれていない。



私たちは付き合ったとしても、いつか別れが来る。


『赤い糸が切れた相手とは、永遠に結ばれない』


お母さんが前に言ってたから。



でも今は、そんなことはどうだっていい。


私は黒岩くんが大好きだから。

もっともっと、黒岩くんと一緒にいたいから。



いつの日か、私以外の運命の女性が現れるまで。

黒岩くんの隣にいさせてください。

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