年下男子は天邪鬼
その頃、大地も会社の受付嬢から
手紙をもらっていた。

「宮城さん、これ私の連絡先です...」

顔を赤らめながら、おずおずと渡す
可愛い女の子に「どうも...」と
平静を装いながら受け取る。

「連絡ずっと待ってます...」
と上目遣いにうるうると
こちらを見つめる女の子の可愛いさに
思わずぐっときてしまう。

「了解。後で連絡するよ」とニコリと微笑んで手紙をスーツのポケットにしまいこんだ。

彼女は「嬉しいです」満面の笑みを浮かべた。

彼女と別れた後、大地はエレベーターに
乗り込んだ。

依子もあんだけ可愛いらしいこと言えれば
彼氏の一人や二人できるのに...

思わず依子と比べてしまう大地。

最初、依子にあったときはすっぴんで
風でボサボサに乱れた髪の毛に丸眼鏡かけてたから
分からなかったがよく見ると可愛い顔をしている。

ベッドで恥じらう依子のギャップにも
可愛いと思ったのに、今朝の忘れて発言は
正直ムカついてしまった。

また会いたいとか連絡先教えてとか
言われるかな...と
少しは期待してしまった自分が
恥ずかしい。

いや、これでは俺が依子のことが
好きみたいじゃないか...

そんなんじゃない

きっと寂しい女に
情がわいてしまっただけだ。
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