年下男子は天邪鬼
折角の安斉さんとふたりきりのデートが
なんなんだこの4ショットは...?

私は引き攣る顔を堪えながら
なんとか安斉さんの前で平静を装う。

しかし、大地と白石さんの
飲み物が配られて乾杯が終わると
直様、大地が攻撃を仕掛けた。

「依子さん、今日の服装センスがいいですね。ご自分で選んだんですか?」

大地は私の着ている服に視線を
落として目を細めながら言った

「はい。ありがとうございます...」

私は貼り付けた笑顔でお礼を言った。

あんたに選んでもらったなんて
この場で言えるわけがないでしょ!
肝が冷えること言わないでよ(怒)

こいつ絶対邪魔しに来たな(怒)


「そうなんだよ。
今日の依子さんは髪型も変わって
一段と素敵なんだ。
出会ったとき、一瞬誰だか分からなかったよ。本当に可愛いです」

安斉さんが皆の前で
恥ずかしくなるほど褒めちぎるので
私は「ありがとうございます」と
顔を赤らめながら、照れくささに縮こまる。

大地はその様子を横目で眺めながら
出されたビールを面白くなさげに飲みほす。



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