ただ…傍にいたいだけ…
「━━━━悪いけど、俺、好きな女が………」

あっという間に、季節は冬になっていた。
冬休みに入る、少し前。

俺は、女子に告白を受けていた。


「知ってるよ?
定食屋で働いてる女性でしょ?」

「知ってんなら、わかるだろ?」

「でも、人妻って噂だよ?
だったら、私のこと━━━━━」

「うるせぇよ!!!?」

俺は、思わず声を荒らげていた。

「琉輝…く…」

「お前に、何がわかる……!!?」


人妻だから。

フラれたから。

だからなんだっつうんだよ!!?


「簡単に“だったら”なんて言うんじゃねぇよ!!?
そんな簡単な気持ちなら、俺はとうに諦めること出来てんだから!!」



この時には、俺は“欲”が出てきていた。

毎日あの定食屋で会えればいいと思っていたはずだったのに、やっぱり恋人になりたいと思うようになっていた。

デートしたい。

キスしたい。

出来ることなら、離れたくない。と━━━━━━


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