ただ…傍にいたいだけ…
雛葉は、それから“何も”言わなくなった。

きっと……俺の気持ちが、痛い程わかるからなのだろう。


毎日朝起きると、雛葉が隣のベッドから微笑み見つめている。

「おはよう、琉輝くん!」
「ん……フフ…おはよ!」

一緒に朝飯食って、俺は学校、雛葉は定食屋に向かう。

学校終わったら、雛葉のいる定食屋に行き(時々、カケやナルも一緒に)雛葉の仕事終わりと同時に一緒に帰る。

休みの日は一緒に家の掃除をしたり、デートしたり、雛葉と一緒の時間を過ごす。

まぁ、なかなか土日に雛葉が仕事休みなことはないから、掃除は俺がやってるんだけど(笑)

あっという間に年が明けて、俺は高二の春を迎えていた。


GWも終わり、暖かくなってきた頃。

そして今日は、雛葉の久々の土曜の休み。
朝から俺達はバタバタしていた。

「雛葉~まだー?」

「ちょっと待ってー」

俺はカーペットに寝転び、スマホゲームをしながら雛葉の準備が出来るのを待っていた。


「━━━━お待たせ!」

「もう!おせ………あ…/////」

ヤバ…/////可愛い/////
俺は、思わず見惚れる。

「ん?」

「雛葉、可愛い!」

「へ?////」

「行こ?」

俺達は、マンションを出た。
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