ただ…傍にいたいだけ…
崩壊
雛葉が、俺を意識してくれている━━━━━━


だからと言って、俺は“何も変わらない”

当初の約束通り、恋人関係を望まないし、キスも襲ったりもするつもりない。

理性を保っていくつもりだ。


だって、今のこの関係を崩したくないから。


でも俺の気持ちとは反して、思わぬ方向に俺達の関係は崩れ落ち始めていた。



今日は1学期の終業式。

式が終わって、俺は早々に雛葉のいるマンションに帰った。

今日は、雛葉も仕事が休みだ!
何処かに、ランチに行こうと約束していたから。


「━━━━ただい……」

「いい加減にしな!!!」
中から、雛葉じゃない女の荒らげる声が聞こえてきた。

え……なんだ?
俺は、ゆっくり中に入った。


「相手は高校生だよ!?
もっと、彼の幸せを考えなよ!!」

「わかってるよ!」

「わかってないよ!!
雛葉は、彼を不幸にしたいの?」

「そんなわけないでしょ!!?」

「だったら……
彼の幸せを望むなら、引き離してあげなよ!!」


え……?
俺の…こと、だよな……
え…俺、引き離されるの…………!!?

ふざけんなよ!!!?



「雛葉!!!」

俺は急いで中に入り、駆け込んだ。
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