夕焼けの恋

〜4〜

弥生を好きだと自覚した後は大変だった。

何をするにも意識して、挙動不審にならないように気をつけて。

幸い、弥生は鈍感だった。

たまに不思議そうに見ていることもあったが、興味は途中で葉月たちに戻っていた。

運動会は無事終了し、祐樹はかけっこで1位だった。

それを親に連絡したらお祝いすることになったので弥生とはそこで解散となった。

「じゃあ、俺、行きます」

「楽しかった、またどっか行こっ!」

「…気をつけて、帰ってください」

俺と祐樹はそう言って先に帰った。
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