夕焼けの恋

〜5〜

俺と弥生はショッピングモールの中を並んで歩く。

午前中はブラブラすることになった。

俺は弥生と微妙な距離を保ちながら歩いた。

ぶつかることはないけど手を伸ばせば届く距離。

側から見れば不自然なんだろうけど、俺にはこれ以上距離を詰めることはできなかった。

一方弥生は何も気にせず色々な店に興味を示しながら進む。

こういう時は弥生が天然で良かったと思う。

ここで何か聞かれても俺は冷静に返せないと思うから。

昼ご飯を食べるために俺たちは飲食店の集まったフロアに行った。

「光樹くん、何食べたい?」
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