夕焼けの恋

〜７〜

宣戦布告を受けたはいいが、彼女はおろか、好きな人さえいない16年間を過ごしてきた俺には、この後どうすればいいかなんて分からなかった。

弥生の顔が脳裏を掠める。

その度に俺は、俺だけは、弥生を悲しませないようにと心に誓った。


そのあとの何日かは弥生と会わなかった。

いや、何度か学校や保育園で見かけたが、なんて話しかけていいかわからなくて、話しかけなかったというのが正しい。

弥生が俺に気づいているかはわからない。

ある日俺が学校で弥生を見たとき、弥生の顔にはどこか疲れたような様子が出ていた。

しかし、ただの知り合いである俺ができることは何もなくて心配するだけだった。
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