夕焼けの恋
(話しかけられなかった…)

俺がそう思ったと同時に隣からはため息が聞こえた。


それから毎日、俺は弥生と帰った。

和真に話しかけられることもなくそのまま保育園に葉月や祐樹を迎えに行き、弥生と葉月を家まで送ってから、家に着く。

帰り道に話しかけられることはなくなったはずなのに、弥生は日に日に弱っていた。

ある日の放課後、ついに弥生に限界が来た。

いつものように保育園に寄ったあと、弥生と葉月を家まで送った時。

弥生の玄関前に着いたタイミングで弥生が振り返った。
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