夕焼けの恋
微笑んで答えたものの、俺が一番落ち着いていない。

ベッドのそばに座り、弥生の顔を覗く。

「弥生さん、もっと頼ってよ…」

届かないはずの俺の言葉に弥生が微笑んだ気がした。

聞くと、弥生の家は共働きで、二人とも帰りが遅いらしい。

このまま弥生と葉月を置いて帰るのは気が引けたので、そのまま待つことにした。

遊ぶ二人を眺めながら俺は宿題をしていた。

「光樹くん…?」

「起きましたか。具合はどうですか」

「ちょっとだるいけど大丈夫。なんで、いるの?」

「帰り道に家の前で、倒れたんです」

「そっか」
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