夕焼けの恋
本人は全くもって自覚がないが、光樹はかっこいい。

整った顔立ちをすらっとした長身が際立たせる。

一度校内ですれ違って以降、しばらくしてから私は光樹をよく見かけるようになった。

私が無意識に彼を探すようになっていたことにあとから気づいた。

一目惚れ。

勢いで誘ってしまったデートの待ち合わせでナンパされている光樹を見たときは気が気じゃなかった。

でもこの話はまだ光樹には内緒。


「うるさいなあ、その話はいいの」

「弥生さん!帰りましょう!」
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