となりの君へ
蒼太とお揃いのブレザーを着た類が笑顔で手を振っている。

私も顔が綻ぶのを感じながら夢中で手を振った。

側から見たら3mくらいの距離で手を振り合っている謎の人たちだっただろう。

だが、そんなことを今は気にしない。

「そろそろ行くよ」

頃合いを見たように蒼太が言う。

その言葉をきっかけに私たちは歩き出した。


道中は「同じクラスかなぁ」とか「先生どんな人かなぁ」とかそんな話をしていた。

そのうちに高校の前に着く。
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