となりの君へ
こっちを見て微笑む蒼太の笑顔がいつもと違って見えた。

なぜだか目が離せない。

我に返った時その後ろで睨む結奈と目が合った。

なんとなく咄嗟に視線を菜緒に戻した。

落ち着かなくて菜緒に話題をふる。

「菜緒は?好きな人とかいないの?」

「私は今はいいかなあ。部活忙しいし。未紘はいないの?」

自分に返ってくる可能性を全く忘れていた。

「あ、顔赤い!いるんだ。だれだれ?」

菜緒が騒ぎ出す。

これは言わないと収まらないやつだ。
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