となりの君へ
空港までは電車を乗り継いで行く。
「ねえ、この服大丈夫?変じゃない?」
時間が経つにつれてだんだん不安になってきた。
なんせ、ずっと好きな人に久しぶりに会うのだ。
印象大事。
「大丈夫じゃない?僕は、未紘に似合ってると思うけど」
蒼太が少し顔を逸らして答える。
蒼太のその仕草は照れ隠しだと私は知っている。
「ありがと」
蒼太は私たちの中では1番おとなしい。
静かで、優しい蒼太は一緒にいると落ち着く。