となりの君へ
照れながら蒼太が言う。

「照れるなら言わなければいいのに」

そう言うと、小さくこづかれた。

それさえも優しかった。


空港に着いて、到着ロビーで類を待つ。

類の乗っている便は11:30着。

残り数分が待ち遠しい。

その時。

「蒼太ー!未紘!」

声のした方に顔を向ける。

私の瞳が3年ぶりの彼の姿を捉えた。

「類!久しぶり」

「おかえり、類」
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