目が覚めたら憧れの峰崎くんと結婚することになっていました
ところで髪型変えたんだ……って、あれれ? 昨日からたった1日でずいぶんと伸びたね。
「随分としおらしいね」
「そりゃそうよねー。すっ転んで救急車に乗っちゃったんだから」
峰崎くんとお母さんはくすっと笑った。
「そうだ、看護師さんを呼んでくるわね」
そう言うと、お母さんは病室を出て行った。
私はチロっと峰崎くんの顔を見た。
峰崎くんも私を見て微笑む。
きゃあああー、眼福!
峰崎くんは、他の男子たちみたいに下品に笑ったりなんかしないの。
そう、この笑顔。
私がひと目見た瞬間に恋に落ちたのは。
その微笑みを私だけにくださるなんて、ありがとうございまーす!
「ひどい怪我はしてなくてよかった。明後日、大丈夫だといいけど」
はて? 明後日とは?
「あの……」
けれどそこでお母さんが戻ってきたので、聞きそびれてしまった。