目が覚めたら憧れの峰崎くんと結婚することになっていました

ところで髪型変えたんだ……って、あれれ? 昨日からたった1日でずいぶんと伸びたね。


「随分としおらしいね」

「そりゃそうよねー。すっ転んで救急車に乗っちゃったんだから」


峰崎くんとお母さんはくすっと笑った。


「そうだ、看護師さんを呼んでくるわね」


そう言うと、お母さんは病室を出て行った。


私はチロっと峰崎くんの顔を見た。


峰崎くんも私を見て微笑む。


きゃあああー、眼福!


峰崎くんは、他の男子たちみたいに下品に笑ったりなんかしないの。


そう、この笑顔。


私がひと目見た瞬間に恋に落ちたのは。


その微笑みを私だけにくださるなんて、ありがとうございまーす!


「ひどい怪我はしてなくてよかった。明後日、大丈夫だといいけど」


はて? 明後日とは?


「あの……」


けれどそこでお母さんが戻ってきたので、聞きそびれてしまった。

< 5 / 41 >

この作品をシェア

pagetop