星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
問いただしてもなんなのかは答えてくれず、結局なにが入っているかはわからないままアパートを出発することになった。

病院に到着すると、休日・夜間入り口にはなぜか友希が待っていて、さらに疑問が深まる。


「林さん、休みなのにわざわざすみません」

「遠山くんのお願いだもの、聞かずにはいられなかったのよ」


2人の会話を横で聞いているけれど、なんのことだかさっぱりわからない。
なにか、企んでる?

2人のことを不審に思いつつナースステーションに到着し、休日出勤している担当看護師面会希望だとに声をかけた。

そして、母の待つ病室へ行こうとしたとき。


「星七、待って。 ちょっとこっち!」

「えっ? ちょ……なに!?」


突然友希に腕を引っ張られ、病室とは反対方向へと連れて行かれる。
なにがなんだかわからないまま「ここに入って」と促された場所は、大空に不倫を(とが)められた家族団らん室。

友希が家族団らん室の電気を点けると、私の目に飛び込んできたものはーー。



「星七、これに着替えて欲しいの」


真っ白な、プリンセスラインのウエディングドレスだった。

驚きを隠せずに友希の顔を見ると、にこにことしながらウエディングドレスを手に取る。
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