星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
確か、友希は今日夜勤明け。 きっと、私が出勤していないことに気が付いて、連絡をくれたのだろう。

どうしよう……。
友希には、昨日のことすべて話してしまおうか。

このままずっと抱え込んでいるより、誰かに話した方がスッキリするかもしれない。


「……もしもし?」

『よかった、生きてた』

「うん……生きてるよ……っ」

『どうした? なにかあったの?』


今にも泣きだしてしまいそうな私の状況を理解した友希。 夜勤明けだというのにも関わらず『すぐ行くから』と言ってくれ、退勤後にそのまま私のアパートへと足を運んでくれた。

玄関を開けて私の顔を見るなり驚いていた様子だったけれど、なんとなくなにがあったかはすぐ把握してくれたみたい。
「やれやれ」と少々呆れた様子の友希を部屋に迎え入れ、部屋着のままコーヒーを淹れた。

コーヒーのいい香りが、部屋中に漂う。


「ありがとう。 それにしても、ひどい顔だね」

「……うん。 昨日、いっぱい泣いちゃって……」

「どうせ梅沢先生とのことで、なにかあったんでしょ?」


淹れたばかりのコーヒーを口にしながら、友希は言う。
……さすが、鋭い。

まぁ、今の私のこのひどい状況を見て梅沢先生のこととは関係ないと言っても、多分信用してはもらえないと思う。
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